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センターの概要 
1.センター設立の経緯
 

20084月に,旧工学研究院附属環境システム科学研究センターが改組拡充され,「工学研究院附属循環型社会システム工学研究センター」(以下、附属循環センター)が誕生しました。旧組織の「環境システム科学研究センター」(1998年4月発足)では,地域から地球規模に及ぶ各種環境問題の解決のための研究に関わる総合的なシステム科学研究が行われてきました。今回,新しく生まれ変わった「附属循環センター」では,工学研究院に広く門戸を開いて様々な部門を融合し、分野を横断する学際的研究を遂行する機能を有する組織体制の下、近年強く求められている持続可能な社会の実現にむけた環境技術やシステムに関する先導的な研究活動の展開が望まれています。



2.研究方針
 工学研究院の附属施設として、環境問題を解決するための応用研究を基本方針とし、循環型社会、環境共生型社会実現に資する持続型環境技術の開発を行うとともに、わが国だけでなくアジア地域の環境保全に資する研究活動を行います。具体的には、環境負荷排出、エネルギー消費、経済性等の視点から、持続可能な循環型社会の構築に大きく寄与するSustainable Environmental Technology(持続型環境技術)の開発に焦点を当てた研究を実施します。

 

3.研究組織
 当センターは、分野横断的な学際研究を進めるため、工学研究院の環境都市部門、エネルギー量子工学部門、地球資源システム工学部門、応用化学部門か ら計6講座を迎え入れた組織となっています。また、「協力研究員」の制度を 設けており、工学研究院内に限らず、学内の他部局からも教員単位で当センタ ーの研究活動への参画を要請し、学際的な環境研究を進めていきます。
 当センターでは、アジア環境研究を中心的な研究課題のひとつとしていますが、研究活動の円滑な遂行をサポートする組織として「アジア環境情報室」が 配置されています。また、研究成果を地域社会へ還元するための体制として、客員教授2名の受け入れを含む「産学連携担当」が配置されているほか、「研究調整担当」の配置により、附属循環センター内の連携および部局を超えた学内環境研究の連携の活発化を図っています。

4.研究活動等
 附属循環センターの研究の柱として、「社会基盤研究」、「環境共生研究」、「アジア環境研究」の3つを設けています。


(1)社会基盤研究室
 リサイクルを基調とする持続型社会への転換に求められる技術開発とその技術の合理性評価を行います。廃棄物の中でも資源として有用な循環資源の有効利用、およびその環境安全性に関する研究を行います。また、持続型社会の基盤となる新技術の研究、開発を行います。
(2)環境共生研究室
 都市及び周辺地域の社会・環境問題を研究し、両者の持続可能なあり方を提案します。また、自然環境や生態系の仕組みを解明し、持続可能な人間社会と自然環境との共生のあり方や再生法の提案を行います。モノの製造のための技術開発に特化しがちであった従来の工学の殻に閉じこもることなく、自然と人間社会の共存という視点から技術と地球全体、および地域的な問題解決にも貢献できる研究に取り組みます。
(3)アジア環境研究室
 21世紀に急成長を遂げると予想されるアジア地域の環境問題解決の研究に重点を置くことにより、この地域の問題解決に寄与するための研究を行います。アジア諸国の経済や技術の状況に応じた環境 研究の実施、物質生産負荷およびエネルギー生産負荷の低減化などの環境技術の研究を行うとともに、それらの技術の普及を促進させ、持続可能なアジアや中国の環境問題の解決を図ります。 このほか当研究室をサポートする研究組織であるアジア環境情報室では、アジアの各種環境情報の収集、地理上のデータベースの構築など、環境問題の解決に向けた研究に取り組みます。
 

 現在,当センターでは,(1) エネルギーおよび環境問題に関連する有機材料の開発,(2) 高機能な光触媒の複合体の作製と応用展開,(3) 資源リサイクル新技術の開発,環境評価の手法開発,(4) 廃棄物を処分する環境における核種の挙動の解明,(5) 自然再生計画の立案と社会的定着,(6) 鉱物資源の探査および開発技術,(7) 東アジア圏の持続的発展を可能とする廃棄物処理と資源化,等について,国際共同プロジェクトを含む研究活動を行っています。